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文/堀本真理美

【THE PRETENDERS / 2000 Miles】
THE PRETENDERS (収録アルバム:Learning to Crawl)(c)1983 Sire Records

 今から20年前に発表されたプリテンダーズのアルバム「Learning to Crawl」からシングルの Back On The Chain Gang がスマッシュヒットになったわけですが、そのなかの隠れた名曲が、この 2000 Miles です。
 今をときめくイギリスのロックバンドCOLDPLAY が、今年になってカバーシングルとして発表しています。COLDPLAY といえば、ボーカリストのクリスのパートナーが女優のグウィネス・パルトロウということで、欧米ではゴシップ欄での登場回数が増えましたが…。
 それはさておき、2000 Miles です。これはクリスマスシーズンの歌でタイムリー、そして最終回となった『恋の音楽室』にふさわしい曲調ではないかと思い、取り上げることにしました。
 欧米人や(当たり前ですが)クリスチャンの人々にとって、この季節は、愛する人、家族や友人を思い、集う大切な時期です。日本人にとってのお正月のようなものですね。老若男女問わず贈り物の習慣があることで、お年玉が子供しかもらえない日本より楽しめる期間も長く、個人的にはそれが羨ましく思えることもあります。
 2000 Miles は、雪景色の幻想的なムードと暖かい心を感じさせてくれる子守唄のような曲。地味で寂し気で印象を持つ人もいるかもしれませんがその裏には、「今は会えないけど、時がくれば会えるよね」という希望が溢れる、遠くにいる人を想う気持ちが表れています。
 そうそう、来年2月には久々の来日公演も控えています。機会があれば、ぜひ聴いてみてね。
(以下、歌詞抜粋)

He's gone 2000 miles
(彼は2000マイルの果て)
It's very far
(とても遠いわ)
the snow is falling down
(雪は降り)
gets colder day by day
(日に日に寒くなる)
I miss you
(あなたがいなくて寂しいの)

The children will sing
(子供たちは歌い)
He'll be back at Chistmas time
(彼はクリスマスに戻ってくるわ)

In these frozen silent nights
(この凍えるような静かな夜)
sometimes in a dream you appear
(夢のなかにあなたがときどき現れるの)
outside under the purple sky
(紫の空の下)
Diamonds in the snow sparkle
(ダイヤモンドスノーがきらめく)
our hearts were singing
(心が歌っていたわ)
It felt like Chistmas time
(まるでクリスマスみたいだった)

2000 miles is very far through the snow
(雪のむこうの2000マイルはとても遠いけど)
I'll think of you wherever you go
(あなたがどこに行こうと、私は想っているわ)

 まず、2000マイルとはどれくらいなのか? 1マイルは約1.6Km なので、3200km ぐらいですね。つまり、北海道と沖縄ぐらい離れている(日本の全長は約3600km)という……豆知識でした(笑)
 mile とは、もちろん距離を表わす単位で、航空会社のマイレージでお馴染みですね。ですが、miles と複数形になり慣用句として使われることが多いのでぜひ覚えて下さい。miles and miles/miles away と言えば「ものすごく遠い、すっげー遠い」というニュアンスです。強調したいときは、一般的な Far 効果的です。
 miles away の応用で「sorry, I'm just miles away(ごめん、ちょっとぼんやりしてた)」「He's miles away from understanding the job(彼って仕事を理解するのがすごく遅いのよ)」なんていう使い方もあります。
 snow is falling とありますが、雨と同じように raining, snowing とing をつければそのまま使えます。ここでは詩的・叙情的な表現のために「落ちて来る」としたのかもしれませんね。
 day by day は、文字どおり「日増しに/日ごとに」という意味で、week byweekという言い方もあるのですが、なぜか month by month というのはありません。また、inch by inch(次第に/少しずつ)という表現もあるので覚えておいてね。
 wherever(どこへ〜しても/どこで〜であろうとも)は、when+ever が合体した単語。同種の whenever(いつ〜しようとも/〜するときはいつでも/〜したときはすぐ)という接続詞もありますね。「Please say so, whenever you're ready (準ぼ出来たらいつでもそう言って下さい)」「stop by whenever you're in the area(近くに来たらいつでも寄ってね) 」のように日常的に使える単語なのでぜひ活用して下さい。
 さて、vol.1からvol.50まで発行周期を替えたりお休みしたりしながらも続けてきた『恋の音楽室』は最終回となります。少しでもお役に立てる tips を見つけて下さったなら幸いです。これまで読んで下さってありがとうございました!03.12.26

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