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文/堀本真理美

【WHISKEYTOWN / Crazy About You】
WHISKEYTOWN (収録アルバム:Pneumonia)(c)2001 UMG Recordings Inc.

 先頃グラミー賞の Best Rock Album にノミネートされた「GOLD」は、ウィスキータウンのリード・ヴォーカリストだった Ryan Adams のソロ第二作目でした。今回は、そのライアンが参加した最後のウィスキータウンのアルバムからの一曲を紹介します。
 ボブ・ディランやニール・ヤングといった folk rock の大御所を敬愛するというライアンは、実はまだ24歳。若い彼の作品がわたし達をなんだか懐かしい気分にさせるのは、そうした彼の音楽的背景を反映しているというわけ。アコースティックギターやオルガン、ハーモニカをふんだんに取り入れたウィスキータウンのような音楽はroots rock だとか、alternative country と呼ばれたりします。
 さて、この歌はとてもシンプルで明るく、すぐに口ずさめるような感じの曲に仕上がっています。歌詞も屈託がないですね。
 誰かに恋することの素敵なところは、魔法にかかったみたいに人を子供のように素直にさせること。理由なんて説明できないけれど、なんだかウキウキ楽しい気分にさせてくれる。何かっていうと相手のことが気になるわけです。特に、始まったばかりの恋は小さな言動にも一喜一憂して翻弄されたりします。
 もしかすると、恋する対象は人に限らないかも知れない。例えば、ペットを飼い始めたとか新車に乗り始めたとか、そういうことでも雲の上を歩くような「フワフワ気分」になれたりしますよね。つまりそれは「スキスキダイスキ!」な気持ち。そんな「心の振れ」、大切に抱き締めたいです。
(以下、歌詞抜粋)

Trust is a weird thing
(信頼って不思議なものだよね)
Make you crazy, make you jealous
(夢中にもなるし、嫉妬もする)
make you wish you hadn't said a thing
(言わなきゃよかった、って気にさせるし)

And I guess I have been mean
(僕は浅ましかったんだろうね)
But I'm only second guessing you
(僕はただ、少しの間君を想ってたけさ)
cause you won't even let me through
(だって君は僕の電話にすら出なかったよね)

And I want to be happy, and I only want you
(僕はハッピーになりたい、ただ君を望んでるだけさ)
If you think that I'm crazy
(僕をイカれてると思うかもしれないけど)
I'm just crazy about you, crazy about you
(僕はただ君にイカれてるだけさ、君に夢中なんだよ)

 まず、この曲が収録されているアルバムタイトル、「ニューモゥニャ」と発音しますが、頭にあるPは発音しないのです。意味は「肺炎」、そんなタイトルをつけた経緯はあいにくわからないのですが…。
 weird という単語、「不思議な/風変わりな/変な/不気味な」といった意味ですが学校英語としては馴染みがないでしょうね。口語ではよく使うので覚えておくといいですね。例えば「彼っていつどこにいても日に三度の逆立ちを欠かさないんですって」なんて誰かが言ったとしたら、「That's wierd!(変わってるのね/それってヘン!)」と答えます(笑)。
 Make you crazy〜の一節は、make A+B(形容詞)で「Aを○○にする/A(人)に○○させる」といった他動詞の慣用句として形容詞を入れ替えて様々に応用できます。Can you make it larger?(それをもっと大きくできますか?)、Don't make mesad.(悲しくさせないで)、など。
 さて、mean という単語はここで使われるように形容詞であり、また動詞や名詞としても使われます。形容の意味も「けちな、意地悪な、不親切な、普通の、平均の、とても良い、かっこいい」などさまざまです。
 you won't〜through の through は「〜を通じて/経験して/済んで」などの意味があり、例えば人込みの中で「Please let me through(通して下さい)」と言ったり、電話で「Could you put me through to Mr.Woods?(ウッズさんに取り次いで頂けますか)」というように使えます。
 be crazy about〜は「〜に夢中になる/熱中する」といった意味ですが、「異性に夢中になる」という意味では、be mad about〜という言い方もできます(ただし、こっちは「〜に怒る」とも解釈できるので要注意)。
 “恋するってステキ!”と思うけれど、「ロミオとジュリエット(シェークスピア作)」の中にこんな言葉があるのもまた事実。
「There's no trust, no faith, no honesty in men. (男たちに信頼も誠実さも正直さもあったものじゃない)」
 皆さん、素敵な恋を(*^-^*)

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