CosmosLabタイトル


文/堀本真理美

【PRINCE / I Love U, But I Don't Trust U Anymore】
prince (収録アルバム:Rave un2 the Joy Fantastic)(c)1999 NPG Record Inc.

 あのプリンスが来月半ばに久しぶりの来日です。もちろんわたしもコンサートを観 に行くつもり。ダンサブルなナンバーも好きだけど、彼の書くラヴバラードは秀逸な ものばかり。特にピアノバラードは、歌詞も胸がキュウッとなるものばかりで、ほと んど例外なく大好きです。
 この曲ではピアノにアコースティックギターやシンセサイザーが加わって雰囲気を 盛り上げます。そうそう、この曲でアコースティックギターを弾いているのは、Ani DeFranco です。プリンスとアニの組み合わせって、わたしにはちょっと意外な気も したのですが、彼が実力派のアニの才能を見逃さなかったってことかな。
 さて、恋人同士の二人の間に突然出来てしまった「溝」、あなたならどう修復する でしょうか? 恋愛関係に限らず、夫婦、親子、親友間にも当てはまりそうな問題で すね。わたしは、恋愛における「信頼」と「愛情」って、どちらが足りなくても続か ないと思います。ニワトリが先かタマゴが先か、みたいな話かもね。
 最初は「好き」というだけでも、一緒にいる時間が長くなると信頼関係が育ち始め るわけですが、それが壊れるときの悲しさといったら……。その信頼の成長がそれほ ど大きくなければ立ち直りも早いのだけど、この歌詞の二人には当てはまらないよう で。ま、その溝を作った原因が浮気だったりすると相手を責めたりもするかもしれま せんが、わたしの場合はひたすら自己嫌悪に陥ってしまい、精神衛生上非常によろし くない。
 健全な修復方法はやはり「時間をかけてトコトン話し合う」ってことのような気が します。でも、そんなときヒトはなかなか冷静になれないものなんですよね……。 (以下、歌詞抜粋)

I could tell from the moment U walked in the room
(君が部屋に入って来た瞬間からわかってた)
That it wasn't your dress U had on
(そのドレスは君のじゃなかったし)
That wasn't your perfume
(その香水も君のじゃなかった)
And what happened 2 the ring that I gave U?
(それに僕が贈ったリング、一体どうしたんだい?)
What am I 2 assume?
(僕はどう思えばいいんだろう?)
I love U, but I just don't trust U anymore
(僕は君を愛してる。でももう君を信じられないよ)

U could tell from the moment U looked in my eyes
(僕の目を見た瞬間から君はわかってた)
That I could see right through U must apologize
(僕がすっかりお見通しで、謝らなくちゃいけないって)
I've always given U the best in life
(僕はいつだって君に人生で最良のものを与えてきた)
Even in the wrong, it was right
(それが間違っていたとしても、僕には正しいことだった)
I know U trust me, but U don't love me anymore
(僕を信頼してるのはわかってるさ。でも君はもう僕を愛してはいないんだね)

 プリンスの歌詞のなかで特徴的なのが、同音異表記(こんな表現あり?)。つまり 、to=2、for=4、you=U、といった書き方で、わたしはクールな感じが好きです。  can tell(could tell)は、「〜が分かる/見分けられる/識別できる」という意味で よく使う表現。I can tell the difference(私は見分けがつくわ)なんて風に使っ てね。
 purfume(パーフューム)という単語はあまり馴染みがない? 香水のことを日本 のファッション誌なんかではfragrance(フレグランス)と書いたりしますが、本来 は「芳香(良い香り)」の総称というところですね。
 What am I to assume? の、be to+doで「〜するつもり/〜するべき/〜するべき」など、文脈によって意味が違ってきますので要注意。
 apologize(アポロジャイズ)もきっと耳馴染みが薄い言葉かもしれません。これ は謝罪(apology)の動詞型ですね。I apologize for being late(遅れてもうしわ けありません)のように使えますよ。
 この歌詞のなかで、「愛しているけれど、信用じていない」「信じているけれど、 愛していない」という男女の対比に図らずも目を向けさせられ、いまさらながら、愛 と信頼の両方がなければ恋愛は成就しないのだと教えられた気がしました。

▼CosmosLab TOP